T・O

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  • T・O
    キーマスター

    一対比較法(浦の変法)に計算誤りがありました。
    ”組み合わせ効果”のF値を「各不変分散÷誤差の不偏分散」で計算すると5.75になり、分散分析表中の数値と一致しません。(表中は7.75)
    正しくは5.75です。表が誤っていました。
    ダウンロード版資料を修正しましたので再ダウンロードお願いします。

    返信先: 熱殺菌工学 #20183
    T・O
    キーマスター

    質問
    PET飲料における一般的な加速試験・光虐待試験の条件
    風香味の劣化を加速で見たい場合、どの様な設定条件にするのがよいのか。

    回答
    ➁いわゆる熱による化学変化についてはアレニウス式に従うものとして 10℃で約二倍の加速になります。しかし缶であればともかくもPETの場合光も透過し、酸素も透過しますので加速試験を実施するのであれば
    ➁ー1 恒温機ではありながらもその中に蛍光灯(スーパーなどの店頭をシミュレーション)または機器を別にして太陽光灯(または蛍光灯の照射試験が終わってから太陽灯に切り替え)を照射しつつどの程度の官能評価の結果が出ていくか見ていくことになります。
    ➁ー1 についてはやっておくことが望ましいのですがそこまでの設備を持っている事業者もすくなく簡便的には恒温機の中で温度だけ上げて変化を見る。その結果に通常より大きな安全係数をかけることで処理していることが多いのではないでしょうか。
    光に弱い例えばレモン果汁中のピール成分でもない限り温度だけの加速で行けますがもしお問い合わせの件が果汁であった場合香りは果汁そのものあるいは天然香料であった場合などには光照射しての評価をやっておくことが望ましいものです。
    もし光の影響が甚大であると判定された場合にはシュリンクラベルでおおわれる面積を大きくする。シュリンクラベルに紫外線阻止能力のあるコーティングをするボトルそのものも表面加工し紫外線透過率を下げるなどで逃れることになります。

    返信先: 熱殺菌工学 #20182
    T・O
    キーマスター

    質問
    酸味料の影響について
    食品衛生法上殺菌は同条件でよいと判断されるかと思いますが、飲料を設計した際に同じpHでも酸味料の量が異なる場合に影響はあるでしょうか?単純にpHだけが微生物の発育に影響するのか、配合量も関係するのでしょうか?
    例)酸味料の配合量が少量でpH3.8に調整する場合と酸味料の配合量が多くpH3.8に調整したもの

    回答
    通常はpHそのものとお考え下さい
    pH調整剤には緩衝能を持たせるための塩類、酸味を和らげるためのマスキング剤様々なものが配合されますが最終的なアウトカムであるpHによって必要な殺菌水準が規定されます。ただしpH調整剤に含まれる副剤が多少静菌作用を持つこともありますのでおもてむきの殺菌必要量に差異が出ることもまれにはあります。

    返信先: 官能評価全般 #20178
    T・O
    キーマスター

    パネルの人数のことで 市原茂

    パネルの人数を決定する際に、データの分散の大きさを考慮する必要があるというお話をしましたが、もう少し厳密に言いますと、パネルの人数は、実験の有意水準(α)、検定力(1-β)、効果量によって決まります。
    実験の有意水準(α)というのは、仮説検定で帰無仮説(H0)が実際には真であるのに、間違えて対立仮説(H1)を採択してしまう誤り(これを第1種の誤りといいます)の確率のことをいいます。通常、αの値が5%以下であれば、第1種の誤りを犯す確率は低いと考えて帰無仮説を棄却して対立仮説を採択します。
    例えば、AとBの平均値に差があるかどうかを検定したいときには、以下のように帰無仮説(H0)と対立仮説(H1)を立てます。
    H0:AとBの平均値には差がない
    H1:AとBの平均値には差がある
    そして第1種の誤りを犯す確率(α)が5%以下であれば、帰無仮説(H0)を棄却して、対立仮説であるH1が採択されることになります。
    一方、仮説検定で対立仮説(H1)が実際には真であるのに、間違えて帰無仮説(H0)を採択してしまう誤りもあります(実際には有意差があるのに、有意差なしとしてしまう誤り)。これを第2種の誤りといい、その確率はβになります。そして、検定力は1―βで定義され、1-βは、対立仮説が実際に真であるときに正しく対立仮説を採択する確率のことをいいます。一般的な検定力の基準は0.8とされ、検定力が0.8以下になると、第2種の誤りを犯す可能性が高くなることになります。
    効果量は、実験変数の効果や変数間の関係の強さを表す指標で、データ数が多くなると有意になりやすくなる問題に対処する指標といえます。効果量は、検定の種類によって、様々な指標があります(水本・竹内、2008;豊田、2009)。
    実験の有意水準(α)、検定力(1-β)、効果量に基づいてパネルの人数を決定する場合に、検定力分析ソフトG*Power(葛西、2011)をダウンロードして、必要なパネルの人数を割り出すこともできますし、豊田(2009)・永田(2003)を参考にすることもできます。
    統計的検定というとαが5%以下かどうかということだけが問題にされることが多いように思いますが、検定力(Powerともいいます)や効果量も重要な情報だということです。
    ただし、上記のG*Powerを使って必要なパネルの人数がわかったとしても、そこで示された必要数を集めるのが非常に大変な場合もあると思います。現状では、できる限りパネルを集めて、得られたデータについて、有意確率αを求めるだけでなく、検定力(1-β)や効果量も計算するという対処法もあると思います。

    <引用文献>
    水本篤・竹内理 2008 Microsoft Word – EffectSize_KELES31.doc (mizumot.com)
    葛西俊治 2011 検定力分析ソフトG*Powerについて 検定力分析 by 葛西俊治2011 (relak.net)
    豊田秀樹(編著) 2009 検定力分析入門-Rで学ぶ最新データ解析- 東京図書
    永田靖 2003 サンプルサイズの決め方 朝倉書店

    返信先: 熱殺菌工学 #19621
    T・O
    キーマスター

    質問
    長く製造をしていると、ラインに高熱耐性のある菌が残っていくということであるが洗浄方法の改善・工夫によりこれらは無くせないものなのか?

    回答
    汚れが落ちやすい箇所をおっしゃっているのであれば洗浄(あるいは使用前殺菌・滅菌)で充分対応可能です。
    しかし多くの問題は洗浄が行き届いていない(あるいはそれに気づいていない)箇所を起因にして生じます。

    1.平滑面と思っていたが傷がついていたクラックがあったという事実の発見はよくあることです。

    2.平滑面とおもっていたがガスケット(パッキン)でつながれている箇所があり、ガスケットには製品がしみこみやすくそこで菌の巣が作られる。こういったガスケットの中には洗浄も前滅菌も届きにくく菌は生き延びます。それが製品を流す折に(通常製品は低い温度で流されるので)ステンレスパイプが低温で収縮し、ガスケットとパイプの間の隙間に製品が入り込みやすくなるため入り込んだ製品が菌を引っ張り出すという症状を起こします。

    3.通常我々の関心は製品に直接触れていると感じている箇所に集中しがちなのですが実は缶詰であれば巻締機、パウチであればシール機にも耐熱性菌が繁殖しがちでそのことはあまり知られておりません。巻締機の中には蒸気が吹き込まれかなりの高温で維持されています。蓋を載せたのち缶は回転され遠心力で内容物が染み出てきます。空気由来の耐熱性菌にとっては水分・栄養・温度が整った環境が整えられているわけで急激に数をましていきます。また巻締機の内部には小さな隙間がたくさんありグリスの多用もあってそこに脂混じりの汚れが食い込んでいきます。こういった油汚れは簡単には落ちません。そして油汚れの中にはすでに何代にもわたって鍛えられてきた耐熱性菌が取り込まれているのです。汚れは油汚れはミストに取り込まれて巻締機の中を飛んでいるので蓋をする前の製品中にはどんどん入り込みます。

    4.ほかにも充填ノズルなどは昔から汚れを落としにくいものとして知られています。パウチなどを真空脱気する引き抜きラインにも芽胞菌は増殖していてこれが逆流することもあります。

    • この返信は2年、 7ヶ月前にT・Oが編集しました。
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    評価項目の設定方法について
    <回答>
    まずはことば出しをして,似ている項目は一つにまとめて,各用語の概念を定め,ためし評価をして,用語の改良や選抜を繰り返したらいかがでしょうか.QDAのところでもお話ししたいと思います.

    返信先: 官能評価全般 #19462
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    開発品やリニューアル品の改良ポイントを知りたい時の評価方法、項目の設定。例えば、食品について総合的に美味しくないと評価された場合、その原因は見た目、味、その他のどれが原因となっているのか回帰分析で改良ポイントを出したいが、その調査設計が難しいと感じる。
    <回答>
    総合評価で美味しくないと評価された場合は,関連すると思われる要因を一つずつ取り上げてそれらの要因について官能評価をし,関連しそうな要因を明らかにする以外にないような気がします.そこで関連しそうな要因が見つかったら,それらの要因を説明変数にして回帰分析したらいかがですか.

    返信先: 官能評価全般 #19461
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    味覚に関して大変鋭い人を選別してはいますが、劣化試験等はその意見に左右されるといつまでもゴールが見えない事があり、苦労しています。特に経日的な劣化の試験に関しては、『許容』の線引きをどの程度でしていくのが良いのか、ご教示いただきたいです。
    <回答>
    パネルの訓練では,パネル間の評価の分散があまり大きくならないように,パネル同士で話しあって尺度合わせをします.皆さんで話しあって尺度合わせをする方向に調整したらいかがでしょうか.

    返信先: 官能評価全般 #19460
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    保存試験を行った場合の官能試験の留意点
    <回答>
    色味や味やテクスチャー,臭いなどの基準があれば,採点法で基準との差の限界値を決めておくとか,識別試験法などを取り入れたりする方法もあるかと思います.

    T・O
    キーマスター

    <質問>
    3点識別法などで差異が出ずらい場合に他の方法と組み合わせてなんとかできるものなのか知りたいです。
    <回答>
    パネルの選択の問題の可能性があります.どのような基準で選択したのでしょうか.比較する特性が明らかな場合は,2点識別法の方が識別力が高いといわれてますので,2点識別法を試してみるのもいいかもしれません.

    T・O
    キーマスター

    <質問>
    専門パネルの選定基準の決め方。順位法のデータを正規化して間隔尺度にする手法があるが、その方法論について。
    <回答>
    正規化順位法はあまり勧めません,この手法は,データが正規分布をしていて,例えば5段階評価の時,正規分布で1から5の面積(確率)は等しいと仮定しています.実際のデータでは,そのようなことはあまりないと思います.順位データは順位データとして分析したらいかがでしょうか.

    返信先: 官能評価全般 #19457
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    多検体を比較する場合の検定方法の選択について(Excelで可能でしょうか、解析ソフトが必要でしょうか)
    <回答>
    試料の数が多い場合には,一対比較法は使えないと思います.非常に多い場合には,CATAがいいかもしれません.回答時間が節約できると思います.対応分析などの多変量解析をする場合は,解析ソフトかRを使うことになるかと思います.

    返信先: 官能評価全般 #19456
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    結果の妥当性をどのように判断したらよいのか知りたい。(肌感覚に合っていればよいのかなど)
    <回答>
    測定を何回か繰り返してデータの安定性を確認することと,訓練されたパネルのデータの分散の大きさも手がかりになるかもしれません.外的な基準があれば,それとの相関をとる方法もあります.

    返信先: 官能評価全般 #19455
    T・O
    キーマスター

    <質問>
    使用するパネルのレベルと人数については本などに記載があるが、その理由が知りたいです。
    <回答>
    分析型の場合,人数が多すぎて訓練が行き届かず,個人差が大きく出たり,判断基準が不統一になる可能性があります.また,少なすぎると1名の逸脱した評価が全体の評価結果を歪めてしまう可能性もあります.

    返信先: 熱殺菌工学 #19373
    T・O
    キーマスター

    質問
    熱殺菌工学講座①︓⼊門編 殺菌値の計算
    スライドp30で、達温までにかかる時間が直接加熱のほうが短いですが、どのような間接加熱UHTでも必ずこのようになるのでしょうか。

    回答
    グラフを見るとわかりますが加熱機では通常余熱⇒本加熱というステップを踏みます 。
    間接加熱であっても余熱での達成温度を高めにセットし、かつ本加熱に使用する間接加熱の熱伝達効率を高く保てば(スケールがついていない使用し始めて間もない状態がまさにそれに当てはまります)理論上は本加熱で達成すべき温度差が小さくなりかつ本加熱用のプレートのわずかな面積で温度を上げることが可能ですので①ほとんど瞬時に目的の温度に到達することができます。
    ①は直接加熱で起きる本加熱が開始されて短い時間ながらも➁蒸気が溶け込むのに必要な時間よりも短いことがありえますがあくまで理論上の言葉のお遊びでしかないでしょう。通常の加熱機ではいつもといっていいほど直接加熱の方が間接加熱よりも短時間で昇温を成し遂げます。

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