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T・Oキーマスター
2要因分散分析を行った結果、交互作用が有意でないものの(F<1.0,p>0.1)、多重比較(Bonferonni法等)を行った結果について、サンプル間の有意確率がp<0.05である場合があります(その場合、計算結果に基づき自動で出力されるアスタリスクは出力されません)。この場合、全体としては交互作用はないものの、有意傾向と言ってよろしいでしょうか(本ケースの解釈の仕方をお教え頂ければ大変幸いです)
分散分析の結果はp>0.10で、下位検定の結果はp<0.05であった場合に、検定結果をどのように表現するかということだと思います。分散分析の場合、最初に分散分析(F検定)を行って、有意だったら下位検定を行って、どの条件間に有意差があったかを検定するということが一般に行われていて、両者がセットのように扱われていますが、実は、分散分析(F検定)と下位検定は、別々の検定法で、分散分析では有意にならなかったのに、下位検定では有意になる組み合わせがあったということが、あってもおかしくありません。研究者によっては、分散分析を行わず、いきなり下位検定を行うこともあります。ですから、分散分析(F検定)では有意にならなかったのに、下位検定で有意になったという場合には、その通りに検定結果を記述すればよろしいのではないかと思います。つまり、「分散分析では、p>0.10で有意ではなかったが、ボンフェローニの検定の結果条件A1と条件A3の間にp<0.05で有意差が認められた」と表現すれば、よろしいのではないかと思います。
T・OキーマスターHAD等で2要因の分散分析を行った結果、主効果が認められず、多重比較において、サンプル間の有意差が認められない場合、群分けするとサンプル間に有意差が認められる場合があります。数多くの文献では、群分けせず、主効果についてのF値>1とp<0.01の場合についての有意差の有無について議論しておりますが、群分けをし結果を説明することは一般的でなく議論する価値はほぼないという認識でよろしいでしょうか?(群分けした事例はありますでしょうか?)
例えば、要因Aが3水準、要因Bが2水準だった時に、B1条件で、要因Aについて1要因の分散分析をして、次に、B2条件で、要因Aについて1要因の分散分析をしたら、2要因の分散分析では有意にならなかったのに、B1条件かB2条件を別々に1要因の分散分析をしたら、両方とも、あるいは、どちらかが有意になったということで、よろしいでしょうか。
この場合、実験を実施する時に、まずB1条件についてA1, A2, A3条件をランダムに実施し、次にB2条件についてA1,A2,A3をランダムに実施したということであれば、別々に1要因の分散分析を行って問題ないと思いますが、要因の3条件×要因Bの2条件=6条件をランダムに実施した場合は、別々に1要因の分散分析を実施するのは、問題があるように思います。この場合は、2要因の分散分析を行うべきかと思います。T・Oキーマスター<分散共分散行列とは>
例えば、変数xの数とyの数がいずれも3の場合、分散共分散の組み合わせの総数は3×3=9になり、分散共分散行列は以下の表のようになります。
なお、下記の表の対角要素S_11, S_22, S_33は分散になり、残りの要素は共分散になります。T・OキーマスターT・Oキーマスター※酢酸エチルと柑橘の果汁を混ぜた時、口の中での香りが強くなっているように感じます。それぞれは別の香りで、合わさることで香りを増強させるのはどういったメカニズムか
教えて頂きたいです。酢酸エチルの揮発性が関わっているのでしょうか。(回答)セミナーでもご説明しましたが,果汁中に含まれているニオイ成分の中で,酢酸エチルと類似した構造の成分があれば,受容体とニオイ成分との相互作用のレベルで変化が生じる可能性はあります。また,ニオイの認知においても,果汁のニオイ成分のニオイと酢酸エチルのニオイが同時に来た時にどのように認知するかもニオイの変化にかかわっていると思います。もちろん酢酸エチルの揮発性は,成分構成に影響する可能性がありますので,その意味では,関係しているかもしれません。
T・Oキーマスター・鼻で嗅ぐ香りと口で感じる香りの違いについて
※鼻で嗅ぐとにおいがあまりないときに、口に入れたら香りが広がることがあります。鼻と口では香りの感じ方の作用は異なるのでしょうか。また、口でどのような成分が香っているのか分析する方法はありますでしょうか。(回答)ニオイは,同じ含有成分のものでも,温度などの条件の違いによって,揮発量や揮発している成分の比が変化しているかと思います。その結果,外から来る香りをかぐのと口の中からのニオイを嗅ぐのとでは,香りは異なってくることは十分ありえると思います。口の中からのにおい成分の分析については,食品メーカーなどでは行われているようですが,詳細の情報は持ち合わせていません。
T・Oキーマスター・柑橘の香りについて
※ゆず皮から抽出した成分を配合させた場合とゆず果汁を配合させた場合と製品にしたときに香りの持続が違うように感じます。ゆず皮抽出物は柑橘の香りが弱まることに加え、嫌悪感のある香りがしていました。どういう現象なのか教えて頂きたいです。(回答)抽出物と果汁とでは,含有成分の種類が異なったり,成分の含有比が変化すると思います。ニオイは,含有する成分が少し違っても大きく変化する可能性はあります。実際に「嫌悪感のある香り」がしたのであれば,成分が異なっているか,同じ成分であれば含有比が異なっているかが考えられます。その場合は,時間がたてばたつほど,成分の違いの差が顕著になってくる可能性はあるかと思います。
T・Oキーマスター・香りの評価用語リストについて
※食酢の香りを評価する際に活用できそうな評価用語リストがあれば知りたいです。(回答)官能評価で使う言葉のことでしょうか。一般的なものは,香り関係の本などに記載がみられますが,実際の食品などの評価については,それぞれの業界やメーカーでよく使われているのを使っているかと思います。食酢に関する文献などを調べてみるとか,食酢や食品などのメーカーで,どのような表現が使われているかを調べてみてはいかがでしょうか。
T・Oキーマスター・香りの受容体に関する情報について
※受容体ごとにどのような香り成分への応答があるかなど、データベースなどは存在するのでしょうか?(回答)そのようなデータベースはないかと思います。いくつかの本で記載されていますが,網羅的なものは知りません。文献で調べるしかないと思います。
T・Oキーマスター※スピリットビネガーに微量に含まれるエタノールや酢酸エチルをより少なくすると酢酸臭も感じにくくなるという経験があります。これは沸点の低い分子が多いと酢酸を感じやすくなるということなのか、分子的な作用によるものか、受容体の違いによるものなのか教えて頂きたいです。
(回答)化学的には,エタノールと酢酸エチルが共存すれば,エステル化の逆反応が起こって,酢酸が生成することはあり得ます。エタノールと酢酸エチルからの酢酸生成反応は,平衡反応ですので,この3成分,厳密には,水分子を含めた4成分の含有比が,温度が一定であれば一定になります。温度が変われば変化します。また,4成分の含有比が変化すると元の状態に戻ろうとします。このような化学変化が関係しているかもしれませんが,詳しいことはわかりません。
T・Oキーマスター※食酢を長期的に(半年~1年)保管しておくことでツンとした酢酸の刺激臭が弱まる傾向があります。成分がほぼ水と酢酸の状態であるスピリットビネガーについても同様なのでマスキング効果ではないと考えていますが、クーロン力や水素結合などが作用しているのでしょうか?
(回答)何か,新しい成分の生成が起こって,その成分との相互作用の結果の可能性はあるかと思います。ごく微量でも,新しい成分(エステル体など)の含有によって,全体の香りが変わることは十分ありえるかと思います。
クーロン力や水素結合は個々の成分と受容体との相互作用にたいして影響を与えることはあるかもしれませんが,このことで,香りが変わることはないかと思います。T・Oキーマスター・食酢の香りの感じ方について
※香りを感じる場合は受容体を介して香りを感じているということでしたが、食酢の場合は酢酸に応答するような受容体が盛んに働きそうだと感じました。受容体は複数成分に応答するとのことでしたが、酢酸に応答する受容体として知られているものはありますか?また、酢酸に応答する受容体に対し、酢酸以外にどのような成分が応答するのかについて知見があれば知りたいです。酢酸と受容体を取り合うような成分が豊富に含まれる食酢があったとしたら、酢酸による酸臭を抑えられるものでしょうか?(回答)酢酸に応答する受容体についての知見は,持ち合わせておりません。文献を調べていただければ,あるかもしれません。ただ,酸っぱさを感じるのは,香りについては酢酸だけでなく,共存する他の成分の影響もあるかと思います。私のコーヒーの香気成分の研究で,「aceic acid(3)の香気の特徴は酸っぱさであるが,今回の結果では抽出物の酸っばさが減少する一方で,その含有比率は増加した 単一成分の合有量が香気の変化と対称的に変化している この結果も,単一成分の変化のみで全体の香気の特徴が決まっているのではなく,図-4に示した構造類似の鎖状カルボニル化合物の相互作用によりにおいを発現していることを示している。」 との知見を得ています。この論文ご参考までに添付いたします。
T・Oキーマスター※果汁を配合させた酢をボトリングしておくと、時間とともに香りが抜けていって、例えばゆず果汁は1か月もするとだいぶ香りを感じにくくなってしまいますが、乳化されていればにおい分子が飛び出しにくい=香りが持続すると考えられるでしょうか?香りをできるだけ長く液中に留める知見がございましたらご教授いただきたいです。
(回答) 程度によるかと思います。乳化されたニオイ成分は,揮発しにくい,もしくはほとんど揮発しなくなると考えられます。したがって,乳化という方法では,ニオイ成分を保持する能力は高くなっても,香りの持続性を高めることにはならないと考えられます。保持能力を高めて,かつニオイとしての揮発性は損なわないとなると,炭化水素アルコール類(プロピルアルコール,イソプロピルアルコールなど)を添加することで,ニオイ成分の保持は高まるかと思います。どのくらいの量を混ぜればいいのかは,水との混合比や加えるアルコール類の種類を色々変えるなどの検討をすることが必要かと思います。
T・Oキーマスター・乳化している方が香りは抑えられるのか?
※疎水性のにおい分子は水に溶けないため、フレーバー水を振るとにおい分子が飛び出して香りがするというお話でしたが、乳化などの処理をして水に溶け込ませた場合、香りは抑えられる方向にいくのでしょうか?(回答)ニオイ成分が揮発しにくくなるので,香りがしにくくはなるかと思います。乳化ではありませんが,中性洗剤で油汚れを取る場合など,油を水に溶ける形にして取り除くだけでなく,ニオイ成分も水に溶かすことになり,ニオイを取り除くことにつながります。
T・Oキーマスターセマンティック・ディファレンシャル法による餅の食味評価の因子分析
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jag1972/34/3/34_3_186/_article/-char/ja -
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