文化学園大学 名誉教授 医学博士 田村照子 先生
経歴: お茶の水女子大学大学院修士課程修了。順天堂大学解剖学教室助手、文化女子大学・現文化学園大学教授を経て 2014 年より同名誉教授。人間を取り巻く微小環境の快適性・機能性を、人体の形態・運動・生理の側面から研究。ヒトの温熱生理反応、皮膚表面の温覚・冷覚・圧覚等知覚に関する研究、衣服の熱・水分透過抵抗測定用スキンモデル、発汗サーマルマネキンの開発等に従事。著書に『快適な温熱環境のメカニズム』『衣環境の科学』『からだと温度の事典』『気候と衣服』など。
- 1)「熱い・冷たい」と「暑い・寒い」
- 2)「暑くも寒くもない」快適性と「暖かい」「涼しい」快適性
- 3)快適性・機能性・健康性の関係
- 4)温熱的快適性に関する4つの研究方法と研究事例
- 1)気温と平均皮膚温・皮膚温分布から快適感を探る
- 2)皮膚温分布の個体差―肥瘦度・年齢差・障害・日内変化他
- 3)気温と発汗・蒸散分布・無効発汗の関係
- 4)皮膚表面の曲率と対流熱伝達率・物質伝達率の関係
- 1)皮膚表面の温点・冷点・温覚閾値の測定方法
- 2)温覚閾値の部位差と加齢変化
- 3)人体表面の局所湿潤感覚と全身湿潤感の感知メカニズム
- 1)各種温熱指標に及ぼす着衣量(Clo値)の影響
- 2)SET*から求めた気温と快適着衣量との関係
- 1)ウンバッハの段階的開発ステップ
- 2)素材の熱水分特性の評価法―熱水分共存系スキンモデルによる評価
- 3)衣服の熱水分特性の評価法―発汗サーマルマネキンによる評価(国際規格化に向けた取り組みについて)
- 4)開発着衣の快適気候域予測による比較
- 5)発汗サーマルマネキンの限界と課題―微小環境の設計・開発への応用を視野に―
人体を包むアパレル・寝具やインテリア、比較的小さい空間のピンポイント空調等の設計においては、主体となる人間の体温調節に関する基礎知識、特にエネルギー代謝・皮膚温・発汗等生理反応の部位特性、温冷感・湿潤感等の心理反応の部位特性と全身の快適感との関係、微小環境の温熱特性の物理的評価方法等を正確に理解する必要があります。本講座では、温熱的快適性とは?その研究方法は?人体表面の温度・湿度感受性の部位による差は?などの基礎から、開発品の熱水分共存系における物理的評価方法としてのスキンモデル及び世界で開発されている各種発汗サーマルマネキンを紹介します。さらに、これらによる商品開発例を解説するとともに、その有用性と限界、国際基準化に向けた取り組みの現状等について考えてみたいと思います。
- 1.人間の温熱的快適性に関する基本的考え方と基礎知識
- 2.人体表面からの顕熱・潜熱移動とこれを左右する生理反応並びに対流熱伝達率・物質伝達率の関係
- 3.人体表面の局所的温冷感覚・湿潤感覚感受性の分布とその測定方法
- 4.SET*等の温熱指標から求めた気温と快適着衣量(Clo値)との関係
- 快適性を左右する素材の熱水分移動特性を評価するスキンモデル、及び、人体全体から衣服を通しての熱水分移動を評価する発汗サーマルマネキンの現状と課題、応用の可能性
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