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第2回食用油脂研究会 を開催しました

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2021年5月28日、オンラインにて第2回食用油脂研究会のイベントを開催しました

今回は三菱ケミカル株式会社 Science&Innovation Center  Food Technology Laboratory の研究者をゲストに迎えました

講師: 三菱ケミカル株式会社 Science&Innovation Center  Food Technology Laboratory 笠谷 聡 氏
トークセッション・幹事: 中谷技術士事務所 中谷 明浩 氏

食品を保存するうえで、酸化による劣化現象は避けることができません。食品酸化を適切にコントロールすることは、消費者が期待する品質の維持向上に貢献できるため、正しい酸化メカニズムの理解や、評価手法の選択、適切な酸化防止化剤の使い分けが常に求められます。本講義では、酸化防止剤を正しく使うために必要な基礎知識である、油脂中での酸化現象から、実際の食品への応用事例について解説します。

5/28にオンラインで第2回食用油脂研究会を開催しました。今回は三菱ケミカル株式会社の研究者をゲスト講師に迎えて、食品酸化制御方法を講義していただきました。その後幹事の中谷氏と共に酸化防止に関するキーワードからそれぞれの立場でディスカッションを行い、事前にいただいた質問についてもディスカッションしました。このような対談形式の講座はこれまでテックデザインではありませんでした。プロフェッショナル同士の会話は聞いているだけでも学びがあると感じました。今後もこの形式で研究会ができればと思います。

講演内容

1. 「食品酸化制御の考え方と実際」
 1.酸化から考える食品の劣化現象について
 2.酸化の種類とメカニズム
 3.酸化の評価法
 4.酸化防止剤の種類と抗酸化メカニズム
 5.加工食品への応用と実際


2.酸化防止について 中谷氏と笠谷氏 質問対談
トークテーマ
 〇酸素を除去しても効果がない場合はあるのか?
 〇アルデヒドは保管に伴って増加しつづけるのか?
 〇フライのような高温・実用的な使用では、トコフェロールの抗酸化機能は発揮されるのか?
 〇酸化の評価指標の組み合わせでは、どのような組み合わせ評価がおススメなのか?
 〇低酸素、ゼロ酸素状態にすることへのリスク


3. 質問への回答
 〇酸化防止剤を添加する際に予想されるトラブル事例と、それを防止するためのノウハウ・モニタリング方法。
 〇酸化防止剤のカテゴリに入っていない食品添加物において、副反応で有意な酸化防止機能が確認される知見がある添加物がある物質があるか。
 〇酸化に関する検査指標として酸価・過酸化物価等があります。この二つの指標の関連性はあるのでしょうか?ないのでしょうか?
 〇冷凍中にも酸化は進むかどうか知見があればお聞きしたいです。また、酸価や過酸化物価に現れるほどではない差を測定する方法をお伺いしたいです。
 〇・酸価、過酸化物価の簡易な評価方法・液体と固体の油脂で酸化のしやすさは異なるか?
 〇・酸化の評価方法として、酸価(Acid Value)測定法しか知らないのでその他の評価方法があれば教えていただきたいです。また、食品によって評価方法が異なるのであれば教えていただきたいです。

次回は7/16にフライ油のおいしさへの影響

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