講師:日鉄テクノロジー株式会社 尼崎事業所 材料評価部 強度評価室 主幹 阿座上静夫 氏
1993年日鉄テクノロジー株式会社に入社以降、継続して金属材料の破面解析を担当している。 日本材料学会 フラクトグラフィ部門委員会 委員。
講習会について
tdo20200111301
- Ⅰ.金属材料の基礎的事項
- ・多結晶構造
- ・結晶格子
- ・引張試験
- ・弾性変形と塑性変形
- ・鉄鋼の主な破壊機構
- ・破損事例の分類
- Ⅱ.破面のマクロ観察
- 1. 破面のマクロ観察
- 2. 破壊原因の推定
- ・疲労破壊
- ・応力腐食割れ
- ・延性破壊
- ・脆性破壊
- 3. 起点位置および進展方向の推定
- ・ビーチマーク
- ・ラチェット模様
- ・放射状模様 等
- 4. 負荷の大きさについて
- ・最終破断部
- ・破面の凹凸の違い
- Ⅲ.金属の代表的な破壊
- 1. 延性破壊
- ・ディンプル破面の見方
- 2. 脆性破壊
- ・へき開破面とリバーパターン
- 3. 疲労破壊
- ・疲労破壊に影響する因子
- ・低サイクルと高サイクル
- ・ストライエーション形成機構
- ・疲労破壊の実例 等
- 4. 応力腐食割れ
- ・粒内破壊と粒界破壊
- ・ステンレス鋼、炭素鋼
- ・断面でのき裂進展状況
- ・銅合金、アルミ合金
- 5. 水素脆性(遅れ破壊)
- ・遅れ破壊の特徴と破面観察
- ・昇温水素分析と拡散性水素
- 6. その他の破壊機構
- ・液体金属脆性割れ
- ・焼き割れ
- ・脱亜鉛腐食 等
- Ⅳ.破面観察の手順と方法
- 1. 破面観察手順
- 2. 破面観察方法
- 3. 疲労破面の定量解析
設計技術が進歩した今日においても、機械部品等の破損事故は後を絶たない。破損が生じた場合はその対策をとるためには、破損原因の特定は必須であるが、そのためにもっとも有効な手法が破面解析(フラクトグラフィ)である。破面を観察することによって、破壊機構(疲労破壊や応力腐食割れの判定)・起点位置・進展方向・負荷モード(引張・曲げ・せん断等)を推定することが可能とされているが、事故品の破面は損傷している場合や、判別し難い模様である場合も多く、書籍にあるような理想的な破面の模様を観察することが難しい。 本講座では実際に破損した部品の破面を紹介し、破面全体を観察するマクロ観察や電子顕微鏡を用いて観察する微視的な模様について、それぞれの着眼点や読み取り方を説明する。
- 1.金属材料の破面の見方(マクロ・ミクロ観察での観察方法・着眼点)
- 2.代表的な金属材料の破壊機構に関する知識
- 3.破面観察方法(試料調整方法・観察方法・観察装置)
- 4.ストライエーション間隔を用い疲労破面応力推定方法
22,000円(税込)
約3時間
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