講師:文教大学大学院 情報学研究科 教授 関 哲朗先生
専門分野は信頼性工学、数理統計学、プロジェクトマネジメント。日本信頼性学会理事、総務省、経済産業省、同資源エネルギー庁、国土交通省等、様々な専門委員会委員長を歴任し、現在は文教大学院情報学研究科長、文教大学情報学部情報社会学科長、TC258 Project, Program and Portfolio Management 国内対応委員会委員長や、一般社団法人プロジェクトマネジメント学会会長を務める。「やさしい信頼性データ解析」 (日科技連出版社刊)など、多数の著書を持つ。などがある。
※この映像は2020年11月に撮影しました。
講習会について
ワイブル分布のパラメータの推定の方法の使い分けを理解できます
- 一般の統計解析に用いられるデータは、全数、母集団から、比較的多くのサンプルを得ることを前提とし、また、左右対称の分布である正規分布を用いることが大半です。これに対して、信頼性データの解析では、ごく少数であったり、打切りデータであったり、繰り返しのサンプリングが許されない、非対称の分布(ワイブル分布など)を用いるなど、品質データの解析とは異なる知識や注意点を要求されます。本講義では、始めに信頼性データの特徴を紹介し、データ解析の手続きの中で注意すべき点を確認していきます。
- 信頼性データ解析では、多くの場合にワイブル分布を利用しています。ワイブル分布には、形状、尺度、位置の3つのパラメータがあり、少数かつ打切りのあるデータを用いて、如何にこれらのデータを推定するかについては若干の注意が必要です。本講義では、ワイブル分布の基本的な性質を紹介し、ワイブル分布の3つのパラメータの特徴や推定の仕方を確認していきます。
- 一般に、ワイブル分布のパラメータの推定には、平均ランク法やメジアンランク法を用いたワイブル確率紙、瞬間故障率の考え方を使ったワイブル型累積ハザード紙などグラフによる方法の他、最尤推定法やモーメント法による方法などが使われています。これらの方法を用いて得ようとするものはワイブル分布の3つのパラメータの推定値ですが、同じサンプルから計算しても採用する方法によって異なる値が示され、かつ、方法の選び方で推定精度が大きく異なってきます。本講義では、それぞれの方法の特徴を紹介し、その選択の仕方について確認していきます。
- 最後に、本講義の纏めを兼ねて、信頼性データ解析のサンプル数(n数)と推定精度の関係について総括します。上に示した1~3の解説の中で、それぞれの話題に応じてサンプルサイズや推定精度について触れてきますが、ここでは、他所ではあまり見ないシミュレーション実験の結果を含めて、データの状態に従った期待できる推定精度について総括的な整理を示します。
- ・品質データと信頼性データの違いの理解
- ・ワイブル分布の基本的な性質の理解
- ・信頼性データ解析のサンプル数(n数)と推定精度の関係の理解
- ・ワイブル確率紙やワイブル型累積ハザード紙,最尤推定法などのワイブル分布の
パラメータ推定法の特徴と使い分けの理解
27,500円(税込)
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