このサイトではJavaScriptを使用しています。ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからお使いください。 低温殺菌乳を知る:技術・品質・課題 [講習会詳細] | テックデザイン
※お申込前に「注意事項」をご確認ください

牛乳の殺菌方法を中心に、低温殺菌乳の特徴や利点・欠点を理解し、最適な利用方法を探ることを目的としています。殺菌の目的や歴史、技術的な区分と特徴、日本特有の製造・販売の特殊性、用途別の選択肢の提案など多岐にわたります。官能評価や加工特性の体験・相談も行われます。低温殺菌乳の品質維持と技術的課題についても具体的に掘り下げる予定です。

 

低温殺菌乳を知る:技術・品質・課題

 

コード tds20250701t1
ジャンル 食品
形式 対面セミナー
日程/時間 2025年 7月 1日(火) 13:00~16:30
会場

関西大学 東京センター(東京 東京駅 大手町駅)

ご案内事項 熱殺菌工学はこちら
受講料
(申込プラン)

会場受講: 33,000円 (消費税込)

 

●講師

一般社団法人 食品品質プロフェッショナルズ 代表理事 テックデザインパートナー講師 広田 鉄磨

ネスレのグローバル組織で海外勤務を 13 年経験、地方や国によって大きく食品安全の概念や座標が異なることを体感。帰国後は その経験をもとに 厚労省の HACCP 教育ツール開発グループメンバー、農⽔省主導の JFSM 創設準備委員会メンバー、JFS-A,B 監査員研修のテキスト編集。関⻄大学特任教授として食品安全を教えるかたわら 自ら創設した 一般社団法人 食品品質プロフェッショナルズの代表理事となって現在に至る。

●詳細

1.牛乳の殺菌の目的 牛乳には有害な菌がいるので、安全に飲むためには殺菌が必要です。

2.牛乳の殺菌手法の変遷

3.殺菌手法によるクラス分け
①低温殺菌乳
②HTST牛乳
③UHT牛乳(LL牛乳とも呼ばれる)
④レトルト牛乳

4. それぞれのクラスの特徴
①価格(生産効率の反映) 
②微生物学的(食品としての安全性の差異)
③栄養学的
④加工特性  
⑤余談として ヤギ乳、ジャージー種乳

5.日本の牛乳製造・販売の特殊性

6.それぞれのクラスが最も向いている用途にはどんなものがあるか

7.業務別相談 ⇒ お悩み事に関して、なんでもご相談ください(事前・事後でも構いません)。

<講師の言葉>
牛乳の安全性と保存性の改良はまず低温殺菌に始まりました。もともと酪農家が自家消費用に牛乳を鍋に入れて煮ていた、その単なるスケールアップが現在でも牛乳工場で行われている低温殺菌なのは言うまでもありません。大気圧下の沸点は100℃までにとどまるので有害な菌を殺してしまうための時間はどうしても長くなります。
それでも殺菌の徹底を優先してどんどん加熱時間を延ばしていくとラムスデン現象といわれる乳蛋白と脂肪がくっついた膜ができてしまい、飲み心地が悪くなります。またメイラード反応が進行し、色味にも変化が出てきます。つまり低温殺菌乳というのは牛乳の品質を維持するために旧来の殺菌手法で達成可能なギリギリの殺菌条件を甘んじて受け入れることを余儀なくされているものといえましょう。
歴史的にはラムスデン反応やメイラード反応を抑えつつ、十分に殺菌を行うためにHTST(高温短時間殺菌)が広範に採用されてきました。また日本で低温殺菌乳が好まれるきっかけを作っているのは日本における牛乳製造法の特殊性のため、わずかながらも酸化した風味・焦げた風味が出ていることも一因です。製造業者を苦しませている流通・販売において10℃保管を想定して消費期限を設定しろという旧態然とした法制度のおかげで、牛乳が殺菌過剰つまり過熱気味の味に誘導されていることも明らかにします。
【特記事項】低温殺菌乳とHTST乳の官能評価ができるようにアレンジいたします。また加工に使用した場合どれくらいの風味の差となるのか準備が間に合いましたらヨーグルトを準備しますので味わってその加工特性の差を感じ取ってみてください。牛乳・乳製品が苦手な方は官能評価に参加しなくても周囲の参加者のコメントを聴くだけで十分ついていけるような内容とします。



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