新製品開発における信頼性設計のポイント


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講座ID
tdo2021021601
ジャンル
品質
タイトル
新製品開発における信頼性設計のポイント
講師名
村山省己
経歴
TSF自動化研究所 代表(元東海大学教授)
㈱日立製作所 工機部長、日立オートモティブシステムズ㈱ 投資計画部長を歴任。NC工作機械・自動車部品生産設備の設計開発に従事し、国内・海外向け自動化ライン等、投資の最適化について幅広い生産技術の知見を有する。また、国家技能検定試験「機械・プラント製図」の検定委員に長年携わり、首席検定委員も務める。2016年より東海大学工学部教授となり、2019年に独立。現在は企業の工場の自動化や、東京都中小企業振興公社にてロボット導入などの相談員、診断員としても活躍している。
講座概要
動画時間:約3時間00分(180分)
視聴期間:視聴開始日(アカウント発行日)から4週間 ※何度でも視聴可能です
テキスト:印刷物(郵送等で送付)
テキスト(講義資料)
紙(印刷物)
※受講開始日の3日前までに郵送します。
※郵送先はご所属部門の窓口担当者様宛となります。
講座内容
<こんな方のご参加をお待ちしています!>
製品開発を担当している設計者はもちろん、生産設備及び生産ラインの信頼性を上げ、安定的な生産ができる自動化システムの構築を検討されている生産技術の方々、工程計画や品質管理を担当されている方々

<講義概容>
 工場の生産性を向上し収益を高めていくためには生産設備や生産ラインの自動化やロボット化は不可欠です。そのためには、工程品質のばらつきを把握し、許容範囲内に品質を抑え込むためのしっかりとした対策を行う必要があります。すなわち、統計手法を活用した工程能力を管理し信頼性の高い安定した生産ができる生産設備や生産ラインの構築が必要となります。これを実現するためには、製品開発段階の製品設計プロセスにおいて、FTAまたはFMEAを活用することで設計の弱点を指摘し対策を行い、製品の信頼性のレベルを高めることが重要となります。また、生産準備段階の工程設計プロセスにおいては、製品の機能、品質を満足させるため、QFD手法を活用した品質の落とし込みにより最適な工程計画を実現しなければなりません。このようにして、それぞれの設計プロセスにおける対策を行うことで、より安定した不良品の出ない信頼性の高い自動化された生産設備、生産ラインの構築が可能になります。
 本講座では、製品開発プロセスにおける最適設計やロバスト設計の手法を学び、さらには、代表的な信頼性を高める手法であるFTA及びFMEAを事例から習得します。また、生産の自動化を進めていくために不可欠な要求品質の展開手法としてのQFD(品質機能展開)を学習し、故障モードにつながる重要部品の品質特性と許容値を機能面から工程計画により落とし込む方法を習得します。

<プログラム>
Ⅰ.ばらつきと統計的管理手法
1.「ばらつき」とは・・・測定した不規則な数値から正規分布のパラメータを考える
2.平均値と標準偏差の算出方法・・・標準偏差の算出方法を学び偏差値を計算してみる(演習)
3.標本分散と不偏標本分散・・・不偏標本分散を学んで標本分散との違いを考える
4.設計における「ばらつき」・・・ばらつきの発生を学び発生要因を考える
5.統計手法と工程能力指数(Cp値)・・・工程能力指数の算出方法を学び計算してみる(演習)

Ⅱ.最適設計とロバスト設計
1.最適設計とは・・・目標関数から目標特性、設計変数の最適値を考える
2.最急勾配法とは・・・目標関数の微分値ゼロのポイントを探す厳密解法を学習する
3.粒子最適法とは・・・ヒューリスティスクのアルゴリズムを学習し計算してみる(演習)
4.ロバスト設計法と事例・・・設計事例からロバスト設計法を習得する(演習)

Ⅲ.FTAとFMEA
1.製品開発プロセスと評価法・・・要求品質と不具合を検証する評価方法を学ぶ
2.FTA・FMEAとは・・・設計不具合・製品不具合の原因究明の手法を学ぶ
3.FTAの事例・・・芝刈り機の事故にFTAを用いた事例から手法を学ぶ(演習)
4.FMEAの事例・・・懐中電灯の故障にFMEAを用いた事例から手法を学ぶ(演習)

Ⅳ.QFD(品質機能展開)
1.製品開発の検証プロセス・・・製品開発と信頼性設計の重要性を学ぶ
2.QFDとは・・・要求品質と品質特性の関連からQFDの必要性を学ぶ
3.QFD評価手順・・・品質表の作成方法を学びQFDの実践力を身に付ける
4.QFD展開資料作成の注意点・・・重要部品選定と設計計算検証のプロセスを学ぶ
5.工程計画への展開・・・品質信頼性の高い自動化ラインの基本計画を策定する