五感の特性と感覚間相互作用


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講座ID
tdo2021081001
ジャンル
人間科学
タイトル
五感の特性と感覚間相互作用
講師名
市原茂
経歴
㈱メディア・アイ 感性評価研究所 所長 / 東京都立大学 名誉教授
中京大学文学部助教授、東京都立大学人文学部教授などを経て2013年より現職。
専門は、官能評価、実験心理学。元 日本官能評価学会会長、専門官能評価士。
感性・官能評価を利用した製品・サービスの開発や、感性・官能評価実験の実施、データ分析に関する講演・コンサルティングを行っている。適切な感性・官能評価手法を用いて、客観的なデータに裏打ちされた正しい評価を製品やサービスに対して行い、消費者に広く受け入れられる感性製品の開発を目指している。
講座概要
動画時間:約3時間00分(180分)
視聴期間:視聴開始日(アカウント発行日)から4週間 ※何度でも視聴可能です
テキスト:PDFのダウンロード
テキスト(講義資料)
電子ファイル(PDF等)
※視聴ページ下部からダウンロードしてお受け取りください。
※弊社Webページのご案内は受講開始日までにご連絡(メール)します。
講座内容
Ⅰ.五感の認知メカニズム
1.視覚の認知特性
2.聴覚の認知特性
3.触覚の認知特性
4.味覚の認知特性
5.嗅覚の認知特性
Ⅱ.感覚間相互作用とは
Ⅲ.様々な感覚間相互作用
1.視覚と聴覚の相互作用
 a. 視覚優位の相互作用
 b. 聴覚優位の相互作用
2.視覚と触覚の相互作用
 a. 視覚優位の相互作用
 b. 触覚優位の相互作用
3.聴覚と触覚の相互作用
4.視覚と味覚の相互作用
5.視覚と嗅覚の相互作用
Ⅳ.感覚間相互作用のメカニズム
1.感覚間相互作用のモデル
 a. モダリティー適切性仮説
 b. 最適重みづけ仮説
2.判断バイアスによるものか、感覚の変化か
Ⅴ.視覚の認知特性や感覚間相互作用を活かしたものづくり

<講義概要>
 人間は五感を使って外界を認知します。それぞれの感覚情報は異なる感覚器官を通して獲得されますが、得られた感覚情報が外界の完全に忠実なコピーであるとは限りません。例えば、視覚器官はとても精密な器官ですが、わたしたちは、錯覚によって対象の見えが歪んでしまうこともありますし、視覚以外の他の感覚からの影響を受けてしまうという不思議な側面も持っています。例えば、「目で食べる」という言葉があるように、食べ物の味には、味覚だけでなく視覚もかなり重要な役割をすることがあります。オレンジジュースを黒くした場合と、そのままオレンジ色にした場合とでは、もともと同じ味のはずなのに違う味に感じられるということはありそうなことです。このように、ある感覚に別の種類の感覚が影響を与えることを感覚間相互作用といいますが、感覚間相互作用は視覚と他の感覚の間にだけでなく、他の感覚同士でも生じます。わたしたちは外界のあらゆる情報を五感によって得ていますので、感覚器官についての理解を深めることは製品開発のあらゆる面で役に立ちます。 そこで本講座では、視覚の認知メカニズムの解説からスタートし、様々な感覚間で生じる相互作用の現象とメカニズムについて実例を挙げながら説明していきます。さらに講義の最後には、視覚の認知メカニズムや感覚間相互作用を活かした“ものづくり”の可能性についても言及します。