~食品のおいしさ設計のための~ 食品テクスチャーの制御と適切な計測・評価手法


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講座ID
tdo2021031702
ジャンル
食品
タイトル
~食品のおいしさ設計のための~ 食品テクスチャーの制御と適切な計測・評価手法
講師名
三浦靖
経歴
岩手大学 農学部 応用生物化学科 食品工学研究室 教授。1986年 東北大学大学院 農学研究科博士課程後期修了。農学博士。同年 三菱化成工業㈱入社、総合研究所 研究員。1994年 岩手大学農学部 助教授。2011年10月より現職。専門は、食品化学工学、レオロジーおよび食品科学。安全で, おいしくて, 健康維持に役立つ食品を, 環境への負荷を低減しつつ,効率よく, 安価に, 安定した品質で創るため、食品新素材、新規の食品加工・保蔵法、食品品質評価法、地場食産業の技術支援に関する研究開発に取組む。
講座概要
動画時間:約2時間50分(170分)
視聴期間:視聴開始日(アカウント発行日)から4週間 ※何度でも視聴可能です
テキスト:印刷物を郵送
講座内容
<習得知識>
・食品のおいしさを食品テクスチャー面から制御する視点を習得できる
・食品テクスチャー発現の機構を習得できる
・食品テクスチャーの計測と解釈に必須のレオロジー、トライボロジー及び界面コロイド   科学の基礎理論を習得できる
・食品テクスチャーを適切に測定・解析できるようになる

<プログラム>
Ⅰ.食品のおいしさ
 1.化学的おいしさと物理的おいしさ
 2.おいしさの主観的評価
 3.おいしさの客観的評価
Ⅱ.食品テクスチャー発現の機構
 1.食品の構造(食品の分類, 相構造, 階層構造)
 2.食品の物性(物性の定義, 次元と単位, エネルギーの定義)
 3.食品テクスチャーの定義と意味合い
Ⅲ.食品テクスチャー評価法の体系
 1.食品テクスチャーの主観的的評価(官能検査)
 2.食品テクスチャーの客観的評価(機器計測,生体計測)
Ⅳ.計測の基本
 1.刺激-応答理論
 2.物性
 3.力学的物性の計測と解析
Ⅴ.食品テクスチャーの計測と解釈で起こしやすい誤り
Ⅵ.適切な評価法とは
 1.モノ(食品)とコト(摂食嚥下)の連結系
 2.時間尺度を考慮した計測と解析

<講義概要>
 食品の成分・構造と物性,さらに両者の因果関係を理解することは,おいしさと品質の制御につながり,食品の開発や加工・製造を担当する技術者には大変に重要です。
 1962年にMatzが食品テクスチャーを総合的な物理的食感と定義してから,Szczesniakが1963年に食感要素を整理してテクスチャープロファイル分析(TPA)を提唱しました。さらに,Shermanは1969年に摂食過程を考慮したテクスチャープロファイルを提唱しました。その後,食品テクスチャーを客観的に評価する数々の手法が提唱されてきましたが,ここ半世紀以上も革新がなされていません。この主因として,モノ(食品)とコト(摂食嚥下)の連結系の視点が欠如していること,ならびに時間尺度を考慮した計測と解析がなされていなかったことが想定されます。
 そこで,本講座では食品テクスチャーを適切に客観評価するための方略と手法,さらにそれらを支える基礎理論(レオロジー,トライボロジー,界面コロイド科学,計測工学)に加えて具体例を挙げながら,計測・解析のポイントをわかりやすく解説します。