このサイトではJavaScriptを使用しています。ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからお使いください。 エマルションにおける油脂結晶化のメカニズムと制御 [講習会詳細] | テックデザイン
FAXでのお申し込みはこちらから

食品・化粧品・化成品分野のO/WエマルションとW/Oエマルションにおける油脂結晶化について、共通問題と個別問題に分けて、メカニズムや測定法などの基礎的な考え方から実用に近い問題までを詳しく解説します。


エマルションにおける油脂結晶化のメカニズムと制御

【日 程】

2024年2月22日(木) 10:00 ~ 16:30

【会 場】

Zoom配信(Webセミナー)

【受講料】

早期申込割引を実施しています

 

通常    :36,300円(税込/テキスト付)

 

早期申込割引:29,040円(税込/テキスト付)

 

※12/22(木)までにお申込みいただいた方が対象です

【テキスト】

PDFデータのダウンロード

【備 考】

アーカイブ配信:あり

 

※当日ご都合が合わなくても、録画のみのご受講も可能です。



                          本セミナーは「Zoom」を利用します。
                          お申込に際してはTech Design Annexにて詳細をご確認ください
                                ※Tech Design Annexは株式会社テックデザインが運営する総合情報サイトです。
                              

講師: 広島大学名誉教授 工学博士 佐藤 清隆先生

経歴:広島大学名誉教授。工学博士。専門は食品物理学で、特に食品油脂の物理学的な研究における世界的権威。現在は大手食品関連メーカの技術アドバイザーを務める他、国内外の学協会からの招待講演も数多く行っている。これまでに、アメリカ油化学会「Stephane S. Chang 賞」(2005 年)、世界油脂会議「H. P. Kaufmann Memorial Lecture 賞」(2007 年)、アメリカ油化学会「Alton E. Bailey 賞」(2008 年)、ヨーロッパ脂質科学工学連合「脂質工学賞」(2013 年)などを受賞。また、著著書には、『チョコレートの散歩道』(エレガントライフ、2013 年)、『脂質の機能性と構造・物性』(共著,丸善出版,2011)、『カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン』(共著,幸書房,2011)、『製菓用油脂ハンドブック』(監修,幸書房,2010)、『チョコレート製造技術のすべて』(S. T. Beckett ら編著、古谷野哲夫・佐藤清隆共訳、幸書房、2020)などがある。

 

1.エマルションとその物性
 1.1 W/O エマルション
 1.2 O/W エマルション

2.油脂の結晶多形
 2.1 脂肪酸、高級アルコール、ワックス
 2.2 アシルグリセロール

3.油脂の結晶化機構
 3.1 核形成
 3.2 結晶成長
 3.3 結晶形態
 3.4 凝集化

4.エマルションにおける油脂結晶化の測定法

5.O/Wエマルション中の油脂結晶化
 5.1 核形成速度の低下
 5.2 界面結晶化とその制御
 5.3 結晶化と部分合一と乳化の不安定化

6.O/Wエマルションの結晶化に及ぼす乳化剤の添加効果
 6.1 乳化剤の選択
 6.2 核形成速度の調節
 6.3 部分合一の調節

7.O/Wエマルションの冷凍による不安定化
 7.1 冷凍による乳化不安定化の要因
 7.2 ホイップクリームの冷凍耐性

8.W/O エマルション中の油脂結晶化
 8.1 結晶ネットワークの形成機構
 8.2 結晶の粗大化機構
 8.3 水滴の合一とその防御
 8.4 W/O エマルションにおける乳化剤効果

9.質疑応答(16:00~)

/images/noimage.png

<習得知識>
 ・水中油型(O/W)と油中水型(W/O)のエマルションにおける油脂結晶化の意義と
  そのメカニズムを理解する
 ・エマルションの乳化破壊のメカニズムを油脂結晶化と関連させて理解する
 ・エマルションの乳化破壊の防止における乳化剤の役割を整理する
 ・O/Wエマルションの冷凍/解凍に伴う乳化不安定化のメカニズムとその防止法を理解する

<講義概容>
 結晶性の油脂を用いたエマルションは、食品や化粧品における機能性の向上に不可欠な役割を果たしている場合が多い。したがって、エマルションにおける油脂結晶化を理解してそれを制御することは極めて重要である。
 エマルションは準安定な状態であり、外部からの刺激によりしばしば不安定化を起こす。たとえば、水中油型(O/W)エマルションでは油相と水相に分離したり、低温では油滴が合体したりしてゲル化を起こし、昇温によって油水の分離が生じる場合が多い。特に問題となるのが、油相の融点以下に放置した場合に生じる油相の部分合一ないしは合一で、甚だしい場合には乳化破壊に伴う油水分離、粘度増加やゲル化などが生じる。この過程では、油滴中の油脂結晶の形態変化が乳化不安定化の引き金になる場合が多い。さらに、冷凍保存や解凍時においては連続相の水分の結晶化(氷晶形成)も加わり、きわめて複雑な現象が発生し、いずれも製品の劣化につながる。
 このような不安定化は油相に固体油脂を用いた場合に顕著となるが、それは油脂の結晶化過程におけるさまざまな問題(結晶の形態変化、油滴の凝集化、相分離など)に起因している。また油中水型(W/O)エマルションでは保存中の油脂結晶の粗大化による製品劣化や、水分の多いファットスプレッドでは水滴の合一も問題となる。
 本セミナーでは、最新の文献情報を整理しながら、O/WエマルションとW/Oエマルションにおける油脂結晶化に共通する問題と個別に生じる問題に分けて、基礎的な考え方から実用に近い問題までを概説する。



  • facebook

  • 食添素材ナビ


                 
ページTOPへ