食品製造における微生物検査の基礎・実務ノウハウ


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講座ID
tdo2021120401
ジャンル
食品
タイトル
食品製造における微生物検査の基礎・実務ノウハウ
講師名
小野晴寛
経歴
(財)日本食品分析センタ-、世界最大の外資系化粧品会社、(財)すかいらーくフ-ドサイエンス研究所、ISO認証登録審査機関等を経て、現在は技術士として、食の安全に関するコンサルティングや講演活動を実施。 1976年鳥取大学農学部農芸化学科卒業。同年(財)日本食品分析センタ-に入社し、衛生試験、異物・工場検査を担当。世界最大の外資系化粧品会社で品質保証、国内企業の品質管理に従事。(財)すかいらーくフ-ドサイエンス研究所にて「食に関する基礎的な研究」に携わり、1999年に技術士(農業部門食品化学)資格を取得。大手・中小食品メ-カ-に対して工場の衛生管理を指導、衛生教育セミナーの実施、食品安全・商品開発のコンサルティングを行う。さらにISO認証登録審査機関において品質・食品安全の認証活動に従事。現在は技術士として、食の安全に関するコンサルや講演活動を実施している。専門は食品微生物、衛生管理、品質管理・品質保証(GMP)、食品安全のマネジメントの構築と運用(特に洗浄と殺菌のマネジメントを重視)。
講座概要
動画時間:約2.5時間
視聴期間:視聴開始日(アカウント発行日)から4週間 ※何度でも視聴可能です
テキスト:印刷物を郵送
講座内容
<習得知識>
1.食品微生物検査の基礎知識と実務上の留意点、検査室の管理と精度管理
2.食品由来の細菌・カビ・酵母を同定する能力向上(属レベル同定スキーム)、同定の要点
3.同定に必要な菌体の分離操作、標本作成、観察の勘所(訓練や経験で身につけたスキル)
4.有害微生物管理のマネジメントと実践

<プログラム>
1.食品微生物検査に必要な知識と実際
① 検査の準備と留意事項
② 公定法の特徴と実技上のポイント
③ 迅速測定法の特徴と実技上のポイント
2.食品由来 細菌の分類と同定法
① 形態学的な性質(コロニー形態、栄養細胞、芽胞(胞子)、運動性など)
② グラム陽性菌・陰性菌の種類と特徴
③ 純水分離の操作、コロニー計測
④ 汚染源・汚染経路調査に必要な属レベルの同定
コロニーのスクリーニング→分離・培養→簡易同定を写真で解説
  
⑤ 細菌の生態(食品と細菌)
3.食品由来 酵母の分類と同定法
① 形態学的な性質(栄養細胞、偽菌糸、子のう胞子など)
② 生理学的な性質(発酵、炭素源の資化性、エステル生成など)
③ 分類体系(有胞子・射出胞子・無胞子酵母類)
④ 汚染源・汚染経路調査に必要な酵母の同定
  (属の検索手順)観察→分離・培養→同定
⑤ 酵母の生態(食品と酵母)
4.食品由来 カビの分類と同定法
① 食品汚染カビの分類(接合・子のう・不完全菌類)
② 分生子形成方法による不完全菌類の分類
③ アスペルギルス属の特徴と分類
④ ペニシリウム属の特徴と分類
⑤ カビの生態
⑥ 食物・食品とカビ
⑦ カビ毒(マイコトキシン)
5.観察の実務ポイント
① 実体顕微鏡と光学顕微鏡(位相差顕微鏡)の特徴と操作方法
② 標本作成、形態観察、芽胞や運動性の確認などのポイント
6.菌株の保管方法
7.有害微生物の特定と危害管理
① 各種食品における安全マネジメント
② 大腸菌群と大腸菌の扱い方(汚染源や汚染経路の特定)
③ 防カビのポイント
8.検査室の管理(精度管理)
① バリデーション
② GLP(Good Laboratory Practice)
③ 統計処理

■講義概要
食品製造の現場を確認し、現物である事故品を手に取り、お客様へのコンサルティングを通した実例を基に、食品由来微生物の汚染源・汚染経路の解明に際しての観察の勘所や手法のポイントを解説します。 基礎知識として食品微生物検査に触れた後、細菌、カビ・酵母の同定を行うための操作手順のポイントを説明します。 併せてDNA解析による分類体系に触れ、形態観察の重要性を再認識。本セミナーの特色として、再発防止に欠かせない汚染源や汚染経路の特定を重要視する分析方法の実務ポイントの説明、ならびに、衛生管理の維持に必要なマネジメントなどを詳説します。食品コンサルタント(品質管理・品質保証)、食品分析、微生物試験、食の基礎研究者、ISO審査員等の経験を踏まえ、多面的な視点に沿った微生物汚染の防止対策にアプローチします。