このサイトではJavaScriptを使用しています。ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからお使いください。 “うま味”のメカニズムと“だし”のおいしさ [講習会詳細] | テックデザイン
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日本の食文化や日本人の食の嗜好において、食材を引き立てるだしの存在はその中心に位置している。本講座ではだし・うま味の味わいや健康についての科学的な知見に加え、だしの成り立ちと未来への継承まで、その本質について深く掘り下げていく。

うま味のメカニズムとだしのおいしさ

=和食の味わいの科学と伝統の継承=

【日 程】

2019年1月17日(木) 13:00~17:00

【会 場】

乳業会館(3階会議室)(東京 九段下駅)

【受講料】

29,980円(税込/テキスト付)

【備 考】

カツオ・昆布だし成分にアレルギーのある方はお申し出ください。

講師: 龍谷大学 農学部 食品栄養学科 教授 伏木 亨先生

経歴: 1980年 京都大学農学研究科博士課程修了、同大農学部 食品工学科 助手、助教授を経て、1994年より同大学教授を務める。2015年より龍谷大学農学部教授、食の嗜好研究センター長を併任。京都大学名誉教授。

日本栄養・食糧学会 参与、和食文化国民会議 会長。現在の研究テーマは、油脂やだしのおいしさのメカニズムの解明、おいしさの客観的評価手法。

2008年安藤百福賞受賞、2009年日本栄養・食糧学会賞、2013年日本農芸化学会賞、同年飯島食品科学賞、2014年日本味と匂学会賞授賞、同年紫綬褒章受章。

著書に『だしの神秘(朝日新書)』『うま味の秘密(思文閣出版)』『味覚と嗜好のサイエンス(丸善)』『おいしさを科学する(ちくま新書)』『人間は脳で食べている(筑摩新書)』『コクと旨味の秘密(新潮文庫)』『だしとは何か(アイ・ケイコーポレーション)』『日本料理大全プロローグ巻(日本語・英語・イタリア語、ともにシュハリ・イニシアチブ)』等。

Ⅰ.和食の味わいの精神
 ① だしは世界中にある
 ② フランス料理、中華料理のだし
 ③ うま味を意識した料理として日本料理は異彩を放つ
 ④ 素材を活かす味わいとして、うま味に特化しただしの重要性
 ⑤ だしのおいしさとコク
 ⑥ 分厚いコクと品位の関係

Ⅱ.うま味の科学
 ① うま味を持つアミノ酸、核酸
 ② うま味の受容体の発見
 ③ 日本のうま味を進歩させた相乗効果のメカニズム
 ④ 高濃度でもうますぎるということはない:うま味という味覚感覚の特徴
 ⑤ だしにやみつきの生理学
 ⑥ うま味成分を含む食材
 ⑦ 鯛の刺身の熟成とうま味成分の変化

Ⅲ.だしは健康的?
 ① 日本のだしは健康的か?
 ② 生活習慣病と食生活:日本人カロリー摂取推移の不思議
 ③ 痩せているのに糖尿病になる日本人
 ④ 遺伝子解析に現れる日本人アジア人の特徴
 ⑤ 理想は1970年代の日本食?
 ⑥ 揚げ物とステーキは禁止? 我慢の食には幸せが足りない
 ⑦ うま味の効いただしは、油脂や砂糖に対抗できる幸福感がある

Ⅳ.だしのうま味を次世代に継承する
 ① だしの基本構造はうま味と素材由来の匂いから成る
 ② うま味をヒトは先天的に好むが、だしの匂いを好きになるには後天的な学習が必要
 ③ 伝統的なだしは異臭? 異臭に慣れるためには子供の頃からの経験が重要

Ⅴ.日本のだしを支える伝統技術
 ① 奇跡のうま味素材である昆布
 ② 移動する総合商社、北前船の活躍:一年がかりの昆布ルート
 ③ 昆布の味比べ・浜ごとの昆布だしの成分比較
 ④ 鰹節と昆布の出会いが日本のだし文化を洗練させた
 ⑤ 鰹節の歴史(ルーツ)は大量漁獲法の開発から
 ⑥ 燻すという鰹節の個性・カビ付けという独創性

Ⅵ.料亭仕様のだしを簡単に引く実験
 利尻昆布と枕崎本枯れ節を使った本格だしの試飲

<本講座での習得事項>
・うま味を感じさせる成分と相乗効果の重要性
・だしの基本構造と嗜好性のメカニズム
・鰹と昆布の製造とうま味の発現
・日本のだしの特徴と日本の食文化への理解
・うま味のあるだしの健康への寄与
・だしの次世代への継承の重要性と意義

<講師の言葉>
 日本のだしの味わいは日本の料理の精神に深い関係がある。日本料理は引き算の料理と称される。海外の料理はソースや調味料を加えることで食材の欠点を消してゆくのに対し、日本料理は、だしから余計な味わいを可能な限り削り取ることによって、食材のもつ本来の好ましい味わい活かす料理を完成してきた。単純に思えるが、食材の吟味とそれを引き立てる洗練のだしによってはじめて可能となる技なのである。
 日本のだしの主役はアミノ酸と核酸のうま味である。日本ではうま味成分を含む多様な食材が意識的に利用されてきた。さらにうま味の相乗効果という奇跡的な現象を発見した。講義ではだしのうま味について科学的な視点からの理解を深めるとともに、今日の日本料理の原点ともいえるうま味の本質を明らかにしたい。
 日本料理の独自の素材を活かす精神とだしの味わいが育まれてきた背景には、アジアモンスーン地域という不安定な気候風土への怖れと諦観のいり混ざった自然への畏敬の観念がある。さらに、肉食の禁止と精進料理の発展から、油脂にも砂糖にもあまり依存しなかった料理が完成され、昆布と鰹節の偶然の出会いがいかに重要であったかについても触れたい。さらに、海外では和食が健康に資する食生活を可能にするものであることが認知されてきた。和食のうま味を次世代に伝えるためにも、食嗜好教育の重要性についても科学的な根拠を交えて解説する。最後に本格的なだしの試飲を行う予定である。


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